世界最大のカブトムシで、大きいものは18cmにまで達します。中米から中南米、南米にかけて生息しています。他のカブトムシと外見が大きく異なり、頭部と胸部にそれぞれ1本ずつ長い角を持っています。ヘラクレス・ヘラクレスの他にもヘラクレス・リッキーやヘラクレス・オキシデンタリス等の亜種が存在し、日本では本種と共にペットとして高い人気を誇っています。名前はギリシャ神話最大の英雄・ヘラクレスに由来してつけられました。コレクター人気がかなり高く、過去には170mm超えの個体の標本に200万円もの価格がついた事もあるそうです。
「1枚のかみで折る おりがみ世界のカブトムシ・クワガタ」収録作品。難易度はそこまで高くはありませんが、意外にも易しくはありません。「インサイドアウト」といって、翅に紙の裏面が出るようになっています。この作品では黄色の折り紙を黒い折り紙に貼り合わせていますが、金色折り紙だと形を整えやすいかなと思います。
「折り鶴から折る おりがみ昆虫館」収録作品。色の面を裏にした鶴の基本形から始めます。肢が短くなりやすいので、胴体に丸みをつけてつけて小さく見えるよう整えると肢が長く感じると思います。最初、僕は黒と黄色の折り紙を貼り合わせて作っていましたが、このような両面同じ色の和紙で折ると、結構スッキリした出来栄えに仕上がりました。それ以来、そういった紙を使って折っています。
「本物みたいな虫のおりがみ図鑑」収録作品。同じ大きさの折り紙を2枚使う複合作品です。後ろ半分の翅の部分は、紙の裏面が出るようになっています。先程の作品と違い、黒の折り紙と黄色の折り紙を貼り合わせても綺麗に出来ます。平べったくなりやすいので立体的に形を整えましょう。
「2枚のかみで折ろう 昆虫おりがみ教室」収録作品。1枚の折り紙を2枚に切り分けて作るので、簡単に出来上がります。ヘラクレスオオカブトの前翅といったら黄色いイメージですが、湿り気等がある場合、翅は黒褐色になります。こんな風に黒いヘラクレスでも、不自然ではない気がします。
「おりがみランド+ 昆虫のおりがみ」収録作品。頭角と肢はそれぞれ、この後紹介するコーカサスオオカブトと共通のパーツを使います。胸角は立体的に仕上げましょう。
「端正な折り紙」収録作品。後ろ半分は前に紹介したカブトムシと同じです。前半分を変えると色々なカブトムシが作れると思います。皆さんも是非、考えてみて下さい。
ベネズエラやコロンビア、ペルー、エクアドルといった南米に暮らすカブトムシで、全長は最大16cmと、大きさではヘラクレスの次に大きくなります。ヘラクレスに似ていますが胸部に長い1本の角、短い2本の角を持っていて、頭角も長くなり、全ての甲虫類で最長クラスになります。また、頭角が湾曲しているものもいます。ネプチューンとはローマ神話の海神ネプチューンの事で、ネプチューンはギリシャ神話のポセイドンと同一人物とする事もあります。ベネズエラのネプチューンは「ローチオオカブト」と呼ばれ、亜種として位置付けられています。
「1枚のかみで折る おりがみ世界のカブトムシ・クワガタ」収録作品。折り筋を幾つもつけるので、しっかり折りましょう。胸角もカッコよく仕上げて下さいね。
「おりがみランド+ 昆虫のおりがみ」収録作品。かなり難しくなる作品です。大きな紙を使って作りましょう。肢先はゴホンヅノカブトと同じ様に仕上げます。
「折り鶴から折る おりがみ昆虫館」収録作品。胸角と頭角の長さが近くなるように、頭角を押し込んで整えましょう。胸角もピシッと決めましょう。
「2枚のかみで折ろう 昆虫おりがみ教室」収録作品。1枚の折り紙を2枚に切って折るので、折りやすくなっています。頭角と本体の部分はアトラスオオカブトと途中まで同じ折り方になります。
コーカサスオオカブトはアジア最大のカブトムシ。大きなものでは13cm近くに達します。オスには頭に1本、胸部に2本の長い角があり、また、胸部の真ん中に1本、短い角も持っています。学名が変わってしまった為、「キロンオオカブト」と呼ばれる事もあります。ジャワやスマトラ、マレー半島等に生息し、生息地域によって角の形に違いが見られます。気性も荒くオス、メス共に好戦的である為、飼育する際はオスとメスをそれぞれ別のケージで飼育する必要があるらしいです。前胸と鞘羽の間が爪切りのようになっており、指を挟まれると簡単に切れてしまう程鋭いので、扱いには注意が必要です。
「おりがみランド+ 昆虫のおりがみ」収録作品。頭角と肢はそれぞれ、ヘラクレスオオカブトと共通の部品を使います。平べったくなりやすいので、立体的に整えて下さい。
「本物みたいな虫のおりがみ図鑑」収録作品。折り鶴の基本形から作れますが、なかなかカッコよく仕上がります。胸角もカッコよく仕上げて下さい。
「折り鶴から折る おりがみ昆虫館」収録作品。先程紹介したネプチューンオオカブトと途中まで折り方は同じです。僕は15㎝角を使用していますが、かなり難易度の高い作品になりますので、初めは大きめの紙で折るといいでしょう。頭角と胸角の長さを近づけるよう工夫して下さい。
アトラスオオカブトはコーカサスオオカブトによく似た形のカブトムシで、インドネシアやマレー半島、フィリピン等、東南アジアの地域に分布しています。コーカサスオオカブトに比べるとオスの全長は5cm~11cm位で少し小さ目です。また、コーカサスは頭角に突起がありますが、アトラスにはその突起はありません。気が強いカブトムシで、長い前肢を振り上げて威嚇する事もあります。
「1枚のかみで折る おりがみ世界のカブトムシ・クワガタ」収録作品。胸部辺りが破けやすく難しい作品です。慎重に折り進めて下さい。
「2枚のかみで折ろう 昆虫おりがみ教室」収録作品。1枚の折り紙を2枚に切り分ける事により、簡単に折れるようになっています。胸角と肢を上手に仕上げて、本物らしくしてみて下さい。
エレファス・ゾウカブトは、単に「ゾウカブト」とも呼ばれる最重量の大型カブトムシで、大型のオスは50g近くにまで成長します。エレファスとはゾウの意味で、肢の力も強く、一度木にしがみついてしまえば人間の力ではなかなか引きはがせないほどで、全てのカブトムシでは肢の力が一番とまでいわれます。因みに、細い枝でも器用に摑まって移動出来るそうです。この後登場するアクティオンゾウカブトの途中までは同じ折り方ですが、肢・頭角と体の色をインサイドアウト技法、つまり紙の裏面を表に出す技法で仕上げています。頭角の色を変えるのがかなり難しくなります。「1枚のかみで折る おりがみ世界のカブトムシ・クワガタ」収録作品。