ズオロン

現在知られている中では、最も原始的なコエルロサウルス類の一種です。全長は3m、体重は60kgと比較的小型で、元々コエルロサウルス類は小型恐竜であったという説を支持するといえます。しかしホロタイプ標本(※)について、トーマス・R・ホルツ・ジュニアは、ほぼ確実に幼体であると考えており、もしそうだとしたら成体はもっと大きくなった可能性があります。ジュラ紀のコエルロサウルス類の化石記録は多くはありませんが、その中でも珍しく頭骨の大部分が残っており、上顎骨の後ろ斜め上に伸びる突起が徐々に細くなる形状等、コエルロサウルス類にしか見られない細かな特徴が確認出来ます。また、進化的なコエルロサウルス類では、大腿骨頭(※2)がほぼ真っ直ぐ内側に向いていますが、この恐竜では少しだけ前方に傾き、原始的な特徴を持っています。なお発見経緯については、あまり一般メディアでは公表されていません。

分類:竜盤目獣脚亜目テタヌラ下目コエルロサウルス類
名前の意味:清朝末期の著名な大臣の名前
生息年代:ジュラ紀後期
産地:中国(新疆ウイグル自治区)

※新種記載時に指定された、正基準標本の事。
※2腰の骨に関節する部分。
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