ステノニコサウルス

全身の骨格は未だ見つかっていませんが、全長2.5m程の、トロオドン科としては比較的大型の獣脚類とされています。細長い後ろ足を持ち、素早く動き回る事が出来ました。アメリカ・モンタナ州では成体や胚の骨格と、卵や巣が複数見つかっています。これらの巣や卵、そして胚化石等については詳細な研究が進められており、繫殖方法については最もよく理解が進んだ恐竜の1つとなっています。目はとても大きく、また、僅かに正面を向いていました。この事からステノニコサウルスは、夜行性である程度の立体視が出来たと考えられています。1987年にカナダの古生物学者、フィリップ・カリーが、ステノニコサウルスとトロオドン(「傷つける歯」の意味)は同種であるとした為、「別々の学名が同じ種類の生物につけられた場合、先に発表された学名が正式名称になる」という規則に従い、ステノニコサウルスは一時トロオドンに統一されました。しかし、2017年に発見当時はステノニコサウルス、統一後はトロオドンの化石とされてきたラテニベナトリクス(「隠れた狩人」の意味)がアーロン・リースとフィリップ・カリーによって新種として記載された際に、トロオドンが疑問名となり、ステノニコサウルスが有効名として復活しました。

分類:竜盤目獣脚亜目トロオドン科
名前の意味:細い腕のトカゲ
生息年代:白亜紀後期
産地:アメリカ、カナダ
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