2014年に発表された獣脚類恐竜で、ティラノサウルスの仲間です。吻部が長く突き出て伸びているという事から、「ピノキオレックス」という愛称でも呼ばれています。全長は約9mと考えられていますが、頭骨は凡そ90cmであり、全長の1割を占めています。近縁種のアリオラムスも同様に細長い頭骨を持っていましたが、アリオラムスは若い個体しか見つかっておらず、成体ではその細長さが失われ、他のティラノサウルス類とほぼ同じ長さになるという可能性も出てきました。しかしこの恐竜は、それよりも成熟した個体であるにも関わらず同様の特徴を持っていた為、細長い頭骨を持つティラノサウルスの仲間が確かに存在した事が明らかになりました。通常ティラノサウルス類の歯は太く強靭で、歯槽に深く収まっているのですが、キアンゾウサウルスの特徴的な上顎には長く薄い歯が浅く収まっているので、小動物や魚を食べていたのではないかと考えられています。
分類:竜盤目獣脚亜目ティラノサウルス科
名前の意味:贛州(中国の地名)のトカゲ
生息年代:白亜紀後期
産地:中国