オルニトミムスの仲間では、大型の部類に入る恐竜です。体に対して頭部は小さく、口には歯がありません。骨だけだと口先は完全には閉じませんが、この部分に嘴の痕跡が残る化石が見つかっています。前肢は細長く、手の甲を構成する3本の中手骨がほぼ同じ長さである点は、進化したオルニトミモサウルス類である事を示しています。同様に長い後ろ肢では、足の甲を構成する3本の中足骨のうち、中央の骨が、上の方に行くにつれ両隣の骨に挟まれて細くなっています。この形状は「アークトメタターサル」と呼ばれるもので、走行能力の向上に役立ったと思われます。2001年にゴビ砂漠で発見された数体分の化石から、嘴に櫛のようなフィルターが確認されました。これを使って現生のフラミンゴの様に濾過食を行っていたのではないかとも考えられており、今までの恐竜の中では初の「採餌構造の発見」となりました。雑食性で地上では地面や木の植物を中心に、小型甲殻類や種子、昆虫等を食べ、沼や小川では微生物を濾しとって食べたのかもしれません。前足とその指は短く、また、しなやかさに欠けており、物をしっかりと掴む事は出来なかった様です。
分類:竜盤目獣脚亜目オルニトミムス科
名前の意味:ニワトリもどき
生息年代:白亜紀後期
産地:モンゴル