ケラトサウルス

「角のあるトカゲ」という意味の名前通り、鼻の上に角があり、両目の上にもやや低い角を持っています。背中にも首から尾にかけて、ワニに見られるような骨化した皮膚が並んでいました。体の割に頭は大きく、牙も体格に見合わぬ程に発達し、サーベルのようでした。この歯は自身よりも大型のアロサウルスのそれと比べても長く、近縁種のアベリサウルス科よりもカルカロドントサウルス科に酷似しており、中型の肉食恐竜でありながら、大物狩りの名手であった事を伺わせます。鼻の上の角、両目の角のいずれも薄くて鶏冠に近いものだった為、ぶつけ合うというよりはライバルや異性に対してのディスプレイに役立ったと考えられています。ケラトサウルスの頭骨化石を見ると、角の部分にしわのような凸凹が見られる為、表面を角質(ケラチン)で覆っていた可能性もありますが、化石の証拠は見つかっていません。前足に4本の指がある等、原始的な特徴は残っていますが、爪が生えていたのは3本目までで、4本目は痕跡程度にあったと考えられています。尾は柔軟な構造で幅広く厚みがありましたが、この尾は後のテタヌラ下目よりも柔軟性に優れていた為、古生物学者のロバート・バッカーは「この恐竜は半水棲であったのではないか」という説を唱えていますが、この説には異論も多くあります。

分類:竜盤目獣脚亜目ケラトサウルス科
名前の意味:角のあるトカゲ
生息年代:ジュラ紀後期
産地:アメリカ、タンザニア
最初に戻る メインメニュー に戻る