完全変態する昆虫のうち、前翅も透明になっている翅で飛ぶ虫の仲間です。ハチの仲間は前翅と後翅を連結器のようなカギでつないで飛びますが、セミと同じで捕まえた時にはこのカギは外れるようになっています。ハエやアブは前翅2枚しか目立ちませんが、後翅は「平均棍」という棒のような器官になっています。平均棍の役割についてはまだ詳しくは分かりませんが、平均棍を取ったハエはきりきり舞いをするだけで上手く飛べなくなる事、また、そのハエにタコ糸をつけてやると何とか飛べるようになる事から、平均棍は飛ぶ為のバランスを保つ為に役立つとも考えられています。
2対4枚の、薄い膜のような翅をしています。お尻の先に毒針があり、人を刺す事もあるハチもいますが、毒針は産卵管が変化したもので、刺すのはメスだけで、オスは刺しません。ミツバチやスズメバチのように、女王バチ、働きバチ、オスバチが、一つの巣の中で役割分担しながら、高度な社会生活を行うものや、ベッコウバチやアナバチ、ジガバチのように、毒針で他の昆虫やクモを麻酔して幼虫の餌にするもの、ウマノオバチやアオムシコマユバチのように、他の昆虫の体内に直接卵を産みつけ、寄生して育つもの等、種類によってその暮らしぶりは様々です。
「おりがみランド+ 昆虫のおりがみ」収録作品。胸部と翅、体の模様には紙の反対側が出るので、黄色の折り紙の裏面に黒若しくはこげ茶色の折り紙を貼り合わせて折ると本物みたいですよ。
「1枚のかみで折る おりがみむしむし昆虫園」収録作品。ミツバチのようなハチの折り方です。前肢はつまみ折りして細く仕上げ、毒針も中割り折りで作ります。
「2枚のかみで折ろう 昆虫おりがみ教室」収録作品。これもミツバチのようなハチですが、紙を切り分けて作るので、少し簡単になっています。
アリはハチの仲間ですが、働きアリは地中生活に適応する為、翅が生えていません。結婚飛行の期間のみ、翅の生えた女王アリとオスアリが生まれ、女王アリは空中で交尾を終えると、地面で翅を落とし、地面に穴を掘って巣作りをします。ミツバチやスズメバチ同様、沢山の働きアリ(メス)、1匹の女王アリ、オスアリで、高度な社会生活を送っています。毒針を持つアリもいますが、大抵のアリは捕まえると、ツーンときついにおいのする「蟻酸」と呼ばれる液体を出します。夏にクロヤマアリの巣を襲い、繭をさらって羽化したクロヤマアリを奴隷にして働かせるサムライアリ、花の蜜を沢山集めて腹部に溜め込むミツツボアリ、葉っぱを切り取って巣穴へ運び、その葉っぱでキノコを育てて食料とするハキリアリ、決まった巣を持たずに集団生活をし、近くを通りかかった動物を手当たり次第に襲って食べるグンタイアリの仲間等、種類によって独特な暮らしぶりをするものもいます。
「1枚のかみで折る おりがみむしむし昆虫園」収録作品。15cmの折り紙を、半分の正方形に切って折りました。かなり細かくて大変でした。
「2枚のかみで折ろう 昆虫おりがみ教室」収録作品。こっちは少し簡単です。後ろ肢が地面に着くようにして下さい。
「おりがみランド+ 昆虫のおりがみ」収録作品。同じ大きさの折り紙を2枚使う複合作品です。
複眼が大きく、触角は短いです。口は吸盤のようになっており、腐った果物や動物の死骸、糞に集まり、吸盤の口から消化液を出してなめるようにして食べます。種類によっては、卵をお腹の中で孵化させてから、幼虫を産みつけるものもいます。
「1枚のかみで折る おりがみむしむし昆虫園」収録作品。15cmの折り紙を半分に切った正方形で折るといい感じのサイズになりますよ。
「2枚のかみで折ろう 昆虫おりがみ教室」収録作品。頭の仕上げ方にコツがあります。折り紙全般に言える事ですが、しっかりと折り筋をつけるのが大事です。
「おりがみランド+ 昆虫の折り紙」収録作品。複眼と胴体に、紙の裏面が出ます。
ウシアブやヤマトアブのように、他の動物や人間から吸血する種類もいますが、ハナアブのように花の蜜をなめるもの、ムシヒキアブの仲間のように他の昆虫を捕らえ体液を吸うものもいます。なお、ウシアブは樹液に集まっている事もあります。折り紙でも鋭い口先を再現しているのが分かると思います。折っている過程が楽しい作品です。「おりがみランド+ 昆虫のおりがみ」収録作品。