チョウ・ガの仲間
チョウやガの仲間は、4枚の翅を持っています。鱗粉と呼ばれる、細かい鱗のようなものに覆われた翅をしているので、「鱗翅目」とも呼ばれます。完全変態の昆虫で、幼虫は「芋虫」や「毛虫」と呼ばれ、葉等を食べて成長します。何回か脱皮を繰り返した後に蛹になり、やがて翅の生えた成虫が蛹から出てきます。
チョウ
チョウの仲間は昼間に活動し、花の蜜等の食べ物を求めて飛び回っています。前後の翅を羽ばたかせて、体を上下させながら飛びます。口は、大顎が退化していて、長い管のようになっています。花の蜜の他に、樹液や果実、動物の死骸や糞等から汁を吸うチョウもいます。

「あそべる たのしい 男の子のおりがみ」収録作品。簡単なチョウの折り方です。小さ目の紙で折ってもシジミチョウみたいでかわいいでしょう。

「折り鶴から折る おりがみ昆虫館」収録作品。アゲハチョウのようなチョウです。前翅は上から見て左右対称に見えるように折りましょう。半分に折って確認するのがいいかもしれません。

「1枚のかみで折る おりがみむしむし昆虫園」収録作品。これもアゲハチョウのような感じのチョウの折り方です。

「2枚のかみで折ろう 昆虫おりがみ教室」収録作品。1枚の折り紙を2枚の長方形に切り分けて前翅と本体を作ります。
モンシロチョウ
モンシロチョウは3月から活動している、身近なチョウの1つでしょう。翅の黒い紋が特徴で、幼虫はキャベツを食べて育ちます。人間には見えないのですが、このチョウには紫外線が見えるようで、紫外線が当たるとオスとメスとで翅の色が変わるらしく、それによってオスとメスを見分けているらしいです。黒い折り紙を使いますが、翅の色は裏面で折り出し、黒い面は模様で出しています。「おりがみランド+ 昆虫のおりがみ」収録作品。

アゲハチョウ
幼虫がミカンやカラタチ、サンショウの葉を食べて育つチョウで、これも身近に見られるチョウの1つです。身近なチョウの中では大型で、後翅に「尾状突起」という尻尾のような部分があります。折り紙でもこの尾状突起を折り出しているのが分かります。「おりがみランド+ 昆虫のおりがみ」収録作品。

アオスジアゲハ
アオスジアゲハは日本に暮らすアゲハチョウの仲間で、素早く飛び回ります。幼虫はクスノキの葉を食べて成長する為、町中でも見られるチョウの1つです。クロタイマイとも呼ばれています。ヤブガラシのような花にも集まっていますが、オスは初夏から夏にかけて、水たまりの水を吸っている事があります。複眼がよく発達しており、昆虫の中では最も多くの色を識別出来ます。翅の広げ方を変えるだけでチョウの動きが変わるので、とても面白い作品です。黒と水色の紙を貼り合わせて折るのがオススメです。「本物みたいな虫のおりがみ図鑑」収録作品。

キシタアゲハ
キシタアゲハは熱帯の大型アゲハチョウの仲間であるトリバネチョウの仲間で、その中では最も分布域が広くなります。インドネシアを中心として東南アジアに広く分布し、北は台湾まで、西は1種ではありますがインドにまで分布しています。色々な種類がいて、基本的に前翅は黒く、後翅は鮮やかな黄色をしています。オスとメスで模様は少し異なり、また、種類によっても模様に違いがあります。伝承折り紙のチョウの応用編ともいえる作品です。後翅に紙の裏面が出るので、黒と黄色の折り紙を貼り合わせて折ると本物っぽいかなと思います。胴体部分が分厚くなりやすいので注意しましょう。「本物みたいな虫のおりがみ図鑑」収録作品。

クジャクチョウ
翅に目玉模様を持つチョウの仲間です。クジャクチョウ等、タテハチョウ科のチョウの中には、翅に目玉模様を持つチョウがいます。後翅の目玉模様は、本物の頭を守る役割もあるようです。つまり、鳥等の天敵に翅の目玉模様をかじらせ、その隙に飛んで逃げるという訳です。鳥は、大きな目玉模様は恐れますが、小さな目玉模様は攻撃するので、チョウの小さな目玉模様は、大事な頭部から離れた後翅辺りにあったりするようです。折り方がややこしいので、図をよく見て折りましょう。でも僕には、出来上がった時の外観は、クジャクチョウというよりも、同じタテハチョウ科で、翅に目玉模様を持つジャノメチョウに見えてしまいました。「おりがみランド 虫のおりがみ」収録作品。

ガ
ガは、チョウ目に含まれていますが、チョウに比べて種類が多く、チョウ目の90%がガの仲間といわれています。チョウとガの区別としては、昼間に活動するのがチョウで夜に活動するのがガ、触角が棍棒のように先が太くなっているのはチョウで種類によって先が細くなっていたり櫛のように広がっていたりするものがガ、翅を閉じて止まるのがチョウで翅を開いた状態で止まるのがガというように、色々な見分け方があるようですが、チョウとガのはっきりとした区別はありません。ガの翅は地味な印象がありますが、昼間活動するガの中には、鮮やかな翅をしているものもいますし、夜行性のガでも、種類によっては目立つ色や模様をしています。光に集まる習性がある為、街灯などに集まってくる姿をよく見かけます。

「おりがみランド+ 昆虫のおりがみ」収録作品。翅には紙の裏面を出す「インサイドアウト」という技法を使います。インサイドアウトは「甲虫の仲間」エリアで紹介しているヘラクレスオオカブトやエレファス・ゾウカブト、ゴホンヅノカブト、ブルマイスターツヤクワガタ、そしてナナホシテントウや、このエリアではモンシロチョウやアオスジアゲハ、キシタアゲハでも使っています。

「1枚のかみで折る おりがみむしむし昆虫園」収録作品。和紙とかで折るといいと思います。
ケムシ
チョウやガの幼虫です。主に葉っぱを食べて成長しますが、種類によって食べる植物は異なっています。また、ガの幼虫の中には植物の葉以外にも茎や果実、木材、枯れ葉、他の昆虫を食べるものもいます。折り紙を細長い形に折ってそこから関節部分を段折りして作る簡単なケムシです。「1枚のかみで折る おりがみむしむし昆虫園」収録作品。

羽ばたくチョウ
数回紙を折って胴体と翅を折っただけの簡単なチョウですが、テーブルの上等に置いて胴体を上から押すと翅がパタパタと動く、遊べる折り紙です。簡単に作れるので、皆さんも是非作ってみて下さい。「おりがみランド 虫のおりがみ」収録作品。

こんな風に胴体を上から押すと翅が動きます。
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